私は幼少期から鼻詰まりに悩まされてきました。
30代に入ると鼻詰まりの症状自体は以前と変わらないものの不眠症の症状が酷くなり、日中における酷い眠気や倦怠感、あるいは業務効率の低下からミスが増え心身共に参ってしまいました。
最終的には体調不良により約3か月の休養を余儀なくされる事態となり、根本原因であるアレルギー性鼻炎と鼻中隔湾曲症による鼻詰まりを改善するために手術を受けることにしました。
結論!鼻詰まりを改善するための手術は受けた方が良い!
まず結論から申しますと
耳鼻科で診察を受け医師から鼻の手術を勧められたのであれば
早く手術を受けた方が絶対に良い!
と、私は手術を実際に受けてみて思いました。
アレルギー性鼻炎と鼻中隔湾曲症について
まず私の鼻詰まりの原因と症状は以下の2つです。
アレルギー性鼻炎
私は幼少期からアレルギー性鼻炎に悩まされ耳鼻科に通院していました。
万年鼻づまりで特に左は全閉に近い状態で過去には鼻の中の炎症部分を焼くレーザー治療を受けたこともあります。
約10年前に行った初回のレーザー治療を受けてからは3年ほどは鼻詰まりが改善されたのですが、だんだんと鼻詰まりが再発し元の状態に戻ってしまいました。
そして2度目のレーザー治療を昨年の夏に約10年ぶりに受けたわけですが残念ながら鼻詰まりの改善には至りませんでした。
鼻中隔湾曲症
鼻中隔湾曲症とは鼻の中心の軟骨が曲がることによって鼻腔が狭くなり鼻詰まりが発生しやくなる疾患です。
外傷や成長過程で鼻中隔が曲がってしまうことがあるそうですが
私の鼻中隔は左に大きく曲がっており、左の鼻腔が非常に狭くなっている状態でした。
ちなみに外見上には鼻は真っ直ぐに見えます。
以上のアレルギー性鼻炎と鼻中隔湾曲症の疾患のため10年前に耳鼻科で診察を受けた際にも
医師からは手術をした方が良い!
と勧められていたのですが、
高額な費用や手術への恐怖心からレーザー治療と点鼻薬の使用で誤魔化しながら生活している状態でした。
鼻詰まりが原因による症状
私は幼少期から鼻詰まりがあることが日常だったので自覚症状として気がつきにくこともありましたが、妻や友人からの指摘も加えて主に以下の症状がありました。
・いびきが酷い
・朝が起きると口がカラカラに乾く
・口を閉じて食事ができない(鼻呼吸が困難で苦しい)
・片方の鼻だけでは呼吸困難になる
・日中の眠気・倦怠感
・睡眠障害(中途覚醒・早朝覚醒)
特に最近は睡眠障害がひどく・・・
などの症状に悩まされていました。
これらは鼻の手術をしてから改善されたので結果的に睡眠中の鼻呼吸が不十分であることが原因でした。
鼻の手術(2種類)を決意!
粘膜下下甲介骨切除術
こちらはアレルギー性鼻炎で腫れている粘膜の下にある鼻の骨を削って鼻腔を広げる手術です。
アレルギー性鼻炎自体は薬の服用によって症状を緩和する方法しかなく根本的な治療はできないので
「骨を削った空間に腫れた粘膜を逃がして鼻詰まりがおきないようにする」
ということです。
私の場合はその粘膜が一般の人の2倍に腫れているということだったので、この手術を行うことで両方の鼻詰まりが解消するとのことでした。
鼻中隔矯正術
こちらは曲がっている鼻中隔を真っすぐに矯正する手術になります。
私の場合は左に大きく曲がっているので左の鼻詰まりの改善効果があるということで
医者によるとこの2つの手術(同時実施)をすれば鼻詰まりが劇的に改善すると説明を受けました。
アレルギー性鼻炎:治らない
鼻中隔湾曲症:左の鼻詰まりが改善する
粘膜下下甲介骨切除術:両方の鼻詰まりが改善する
5%の確率で鼻中隔の壁に穴が開き両方の鼻が貫通するリスクがあるそうですが、例え貫通したとしても日常生活等で支障が出ることはないと説明を受けました。
手術の種類と費用
手術の種類
この鼻の手術には病院によって手術方法が異なります。
日帰り手術の方が費用を抑えられますが手術後の帰宅や通院は非常に大変でしたので、日帰り手術と入院手術のメリット、デメリットをよく検討して決めるのが良いかと思います。
なお、私は日帰り手術と局所麻酔で手術を行っている耳鼻咽喉科を選びました。
手術費用と術後の処置
2種類の手術費用の自己負担額は下記の通りです。
①鼻中隔矯正術:19,860円
②粘膜下下甲介骨切除術: 47,640円
合計:67,500円
この他にも検査費用や手術後の治療費用・薬代が掛かるので約8万円程度をイメージしておくと良いと思います。
決して安くはありませんが鼻詰まりと一生おさらばできるのであれば必要経費として十分納得できる価格だと私は思っています。
手術スケジュールと術後の経過
手術の概要
・手術後の3日間は痛みと倦怠感でまったく動けませんでした。
・鼻栓生活中は息苦しさから睡眠が満足に取れませんでした。
・まともに動けるようになるまで約1週間かかりました。
・鼻詰まりが解消することで睡眠の質が向上し体調が良くなりました。
手術当日(月曜日)
手術は9時過ぎから麻酔等の準備が始まり11時に終わりました。
手術前にに鼻の奥に注射の麻酔を打つのですが、注射した直後から心臓の鼓動がバクバクと激しくなり、心臓が爆発するのではないかと思いました。
初めての経験で本当に驚きましたが、執刀医や看護師さんが声掛けしてくれるので安心することができました。
手術時間そのものは約1時間で麻酔をしているので痛みはありませんし、医師とコミュニケーションと取りながら手術が行われました。
手術内容を簡単に言うと・・・
ノミとハンマーを使って鼻の奥の骨を削ります。
痛みはまったくありませんが「メキメキ」、「バキバキ」と骨が砕ける音がします。
手術が終了すると1時間の待機となります。
待機後の体調に問題が無かったので12時には病院を出て帰途につきました。
なお、自宅から病院までの通院時間が1時間以上掛かることから術後の体調不良のことも考えて徒歩10分の所にホテルを取っていました。
ところが手術直後は全然問題無く動けるじゃん!という感じでした。
しかし、しかし、麻酔が切れるとまさに地獄の始まりでした・・・
とりあえず急いでホテルに戻りまだ麻酔が効いていたのでお昼は普通のお弁当が食べられたのでしたが
術後2時間を経過した13時半頃から急速に体調が悪くなり始めます。
そして夕食時には鼻、顔、耳までがパンパンに腫れ、鼻と上あごの歯茎の奥あたりに激痛がはしるようになりました。
食欲自体はあるのですが
口が痛くて噛むの辛いのでゼリー飲料のみの夕食となり
デザートに用意していたアイスモナカを食べようとすると口が大きく開けられないので食べるのが辛いほどでした。
痛み止めとしてはロキソニンが処方されています。
ロキソニンを服用すると3時間は痛みと倦怠感が和らぎますが服用間隔は6時間以上あけることになっているので、ロキソニンの効果が切れてしまう空白の3時間が非常に辛かったです。
また鼻にはガーゼがパンパンに詰め込んであるわけすが、それにも拘わらず鼻血が永遠と沁み出てきますし事前に説明があった通り涙にも血が混じりました。
手術当日の夜は痛みと鼻血への対応でほぼ一睡もすることなく朝を迎えました。
術後2日目・通院(火曜日)
痛みのピークは2日目の午前中だったように思います。
顔と口が痛いので朝食のゼリー飲料も食べるのが大変なほどでした。
この日は耳鼻科で鼻のガーゼを交換し自宅に帰る必要があったので、3時間以内に通院から帰宅までできるように時間を計算してロキソニンを飲みました。
ロキソニンの効果が切れると体がつらい!
とにかくそういう感じです。
夕食はあまり噛まなくても食べられるうどんを食べ、この日は2時間程度は眠れました。
術後3日目(水曜日)
痛みはかなり引きロキソニンは朝食後に服用したのが最後となりました。
ただ倦怠感はまだまだ続きこの日もほぼベットで横たわって過ごしました。
この日も4時間程度しか眠れず長い夜になりました。
術後4日目(木曜日)
倦怠感はまだまだ残っておりイスに座るのはつらい状態でしたが、ソファで横になれるくらいの状態にはなりました。
例えるならファイザーワクチンの2回目を摂取したような倦怠感です。
まだまだ鼻栓状態が苦しく満足に眠ることはできませんでした。
術後5日目・通院(金曜日)
この日は通院日で、スポンゼルというゼラチンの止血テープを鼻の中に貼り、さらに綿を詰められます。
処置から数時間は綿の隙間から少し鼻呼吸が出来るのですが、やがて鼻血で綿が湿ると鼻呼吸が出来なくなります。
体調の方はだいぶ回復しイスに数時間座って作業ができるようになりました。
夜は眠ることはできましたが、相変わらず鼻栓状態なので熟睡感が無いのと口呼吸が続き唇がパサパサになりました。
術後7日目・通院(日曜日)
この日は通院日で、スポンゼルと綿が取れついに鼻呼吸ができるようになります。
鼻の通りが改善したことを実感できるようになります!
ただし、まだ鼻血は止まらずかさぶたにより鼻が詰まりやすい状態の為に点鼻薬が処方されました。
それでも手術前より鼻の通りは良くなったので、これまで鼻栓生活の苦しみからやっと解放されました!
ここまでの1週間はとても長くてかなり辛かったです。。。
術後2週間・通院
週1度の通院で鼻の状態のチェックとクリーニングを実施しました。
クリーニングの直後に鼻の通りが劇的に改善したのを実感することができました。
鼻から吸った空気が喉の奥に勢いよく当たるのがわかり、今までに感じたことの無い感覚がありました。
手術をしてよかった!と心から思えたのがこの瞬間でした!
ただ、まだ鼻血が多少出て、かさぶだもまだ残っている状態なのでさらなる改善が見込まれます。
術後3週間・通院
週1度の通院で鼻の状態のチェックとクリーニングを実施しました。
鼻の中にかさぶたが多くできている状態のでクリーニング後の鼻通りの改善はあまり感じませんでした。
そして先週よりもやや鼻詰まり感がある感じです。
術後4週間
この週は通院無し。
鼻詰まり感がありましたが『とんでもない大きさのかさぶた』が喉の方から出てきて鼻の通りが良くなりました。
この後も「鼻詰まり」⇒「鼻カスが取れる」を繰り返しながらさらに鼻の通りが改善していきます。
術後5週間・通院/完治
最後の通院となりました。
鼻の状態のチェックとクリーニングを実施しました。
かさぶたもかなり減ったという事で必要により点鼻薬を使用し今後の通院は不要となりました。
ここで完治ということで改めて鼻の通り良さに感動しました!
手術の効果・メリットとデメリット
手術の効果・メリット
デメリット
デメリットとしては上記があげられますが長い人生と比べてみればすべて一時的なことですのでメリットの方が遥かに大きいです。
又、手術後は点鼻薬が一切不要になりますので長い目で見れば手術費についてもある程度は相殺できると考えることもできると思います。
まとめ
手術を受けるにあたって・・・
・通院時間は30分圏内がベスト!
・通院が1時間以上の場合は宿の検討を!
・最低3日は休みが必要!
・力仕事は1週間は厳しい!
・鼻栓生活は辛いので暑い夏と乾燥する冬は避けた方がベター!
・1度手術をすればQOLは確実に向上します!
私の他にも沢山の人が鼻の手術を受けに来ていましたが30代、40代の方がほとんどで、ある方とお話しするとやはり私と同じように若いころは鼻詰まりを我慢して生活していたが日常生活に支障が出るようになって手術を決意したということを言っていました。
私としては術後1週間での鼻栓が取れてからは睡眠の質が向上したことにより日に日に体調が良くなり、無事に職場復帰できる状態になったので勇気を出して手術を受けて本当に良かったと思っています!
むしろ10年前に手術を受けておけばよかった!と後悔すら感じてしまいました。
費用も時間もそれなりに掛かりますが、医師に手術を勧められたのであれば早く手術を受けた方が絶対に良いと思います。
手術後は異次元の鼻スースー感が待っていますので、鼻詰まりに悩んでいるようでしたらぜひ手術にトライしてみてください!
この手術体験談がみなさんのご参考になれば幸いです。
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